昨今は農村や地方の人口が減少し、人々は都市に集中しています。これを都市化と言って、世界中で問題になっています。

 

都市化とはどのような状況で、なぜ発生してしまうのでしょうか。都市化の原因や悪影響についてご紹介します。

 

都市化とは?急激に進む問題

都市化は凄まじいスピードで進行し、深刻な問題となっています。国際連合によると、1950年の調査では世界人口の30%が都市部で暮らしていましたが、2018年は55%まで増加するという結果に。さらに、予測では2050年には68%まで達すると言われています。日本では東京、大阪、名古屋が人口の割合を占め、特に東京に集中しています。

 

都市化の問題は経済成長が急速に進むことで発生すると考えられています。都市には産業や人材が集まり、農村部よりも賃金が高いことから、人が集中してしまうのです。

 

都市化は産業が集中することで情報や知識が蓄積され、研究開発やイノベーションが実現しやすい環境が生まれる、というメリットがあります。しかし、その裏側にはデメリットも発生しています。

 

都市化による悪影響と問題

それでは、都市化にはどのような問題があるのでしょうか。都市化による問題と悪影響をご紹介します。

 

・家賃や物価の高止まりとスラム化

都市化は急激に人が増加してしまうため、インフラの整備が追い付かない、物価や家賃が高止まりする、といった問題が発生します。

 

都市施策が上手く行かないと、高い家賃や物価に対応できない人が増え、スラム化が進む恐れがあるのです。そうなると、低賃金で過酷な労働を低い生活水準で続ける人も増加してしまうでしょう。

 

・ヒートアイランド現象

都市化は「ヒートアイランド現象」の原因にもなります。

 

ヒートアイランド現象は、都市化によって緑地や水面が減少し、建物や自動車などの人工物からの発熱、アスファルトのような熱容量が大きいものが多い都市構造が、都市部とその周辺の気温上昇と雷雨や落雷を発生させるものです。人が集まる都市だからこそ発生する問題でしょう。

 

・廃棄物問題

人が集中してしまうと、大量のゴミが発生することは、想像に容易いことです。処分技術が追い付かないほど、ゴミが大量に発生してしまったら、自然に流出する恐れがあります。

 

さらに、自然が持つ浄化能力を超えてしまったら、環境を汚染してしまうことになるでしょう。

 

都市化の問題を解決するには

都市化の問題は簡単に解決できることではありません。考えられる方法は、地方の活性化が挙げられるでしょう。地方で人々が自立して生活できる環境が整う、都市と同等のインフラ整備を進めることです。

 

都市にも劣らない働き口や不便のない環境。これを揃えるためにも多くの問題があり、さまざまな支援が必要となるでしょう。

 

私たちは新しいアイディアによって、都市化を解決する方へと進んでいく必要があります。