氷の大地と言えるグリーンランドですが、地球温暖化の影響を大きく受けています。グリーンランドでは温暖化によって環境が変化し、自然や生態系のバランスが崩れる恐れがあるのです。

 

そして、グリーンランドの象徴とも言える氷も、その影響を受けて急激に溶けています。グリーンランドの氷が溶けると、何が起こってしまうのでしょうか。

 

進む温暖化の影響!グリーンランドってどんな場所?

グリーンランドとは、どのような場所なのでしょうか。

 

グリーンランドは、北極海と北大西洋の間に位置する、世界最大の島です。北極に近いこともあり、冬は非常に寒いことはもちろん夏も涼しいことが特徴です。

 

名前もグリーンランドと少し特徴的ですが、これには由来と思われるエピソードが複数あります。1つは「赤毛のエイリーク」として知られる、ノルウェーの探検家、エイリーク・ソルヴァルズソンが命名したというものです。エイリーク・ソルヴァルズソンは以前もアイスランドを発見していましたが、名前の影響で入植希望者が現れませんでした。そのため、グリーンランドを見つけたときは、入植者が増えることを願って「緑の島」と名付けたのです。他にも、グランドアイランドが訛ったという説や、発見当時は緑で溢れていたという説もあります。

 

そして、グリーンランドの最大の特徴は、島の80%が万年雪と氷床に覆われ、居住区は沿岸部のみに限られていることです。そんなグリーンランドの氷が地球温暖化の影響で溶けている、と話題になっています。

 

温暖化で氷が急速に溶けるグリーンランド

2012年の7月、北極圏は異例の暑さに見舞われました。その際、グリーンランドを覆う氷床の97%が、たった4日間で溶けてしまいました。

 

この現象は、グリーンランドにある氷の97%が溶けてしまった、という意味ではありません。97%の氷の表面が溶けるという現象が観測されたということです。そう聞くと大した話ではないようにも思えるかもしれませんが、この現象は今までにないことであり、多くの人が驚くものでした。

 

また、グリーンランド北部沖の海には、厚さが20メートル以上の氷があり、地球温暖化の影響を受けないことから、最後の砦と言われていました。しかし、2018年の8月にその氷に多数の亀裂が確認されてしまったのです。

 

そして、グリーンランドの氷が溶けてしまうと、大変な現象が起こってしまいます。温暖化の進行によるグリーンランドの氷が溶ける影響とは、どのようなものなのでしょうか。

 

温暖化でグリーンランドの氷が溶けたら何が起こる?

グリーンランドの氷が溶けると、周辺の生態系に影響があります。中でも懸念されているのは、ホッキョクグマの絶滅です。ホッキョクグマはアザラシを主食とし、氷を掘って餌を見つけます。しかし、温暖化で氷が減少すると、ホッキョクグマの狩場が失われてしまい、絶滅してしまう恐れがあるのです。

 

そして、グリーンランドの氷が消滅することで、地球全体の海面が約7メートル上昇するとも言われています。その影響により、世界中の沿岸部の都市や島が失われてしまうと恐れられているのです。

 

沿岸部の都市は輸出入が盛んであることから、もし沈んでしまったら経済的な影響も計り知れないものだと考えられます。グリーンランドの氷が溶けることは、世界的な被害につながってしまうのです。

 

グリーンランド以外も温暖化の影響は進んでいる

地球温暖化による影響は、グリーンランドの氷が溶けて、ホッキョクグマや沿岸部にある都市への被害だけではありません。さらに多くの動物が絶滅し、人々の居住区も失われ、食べられるものも少なくなると考えられます。

 

そんな世界が訪れないよう、国際的に定められた目標がSDGsですが、個々人でもエコや節約を心がける必要があるでしょう。もし、SDGsの達成に貢献できるようアイディアを思いついたら、ぜひ「えことぴ」で共有してみてください。