世界中に愛される飲み物の1つとして、コーヒーは忘れてはならないでしょう。コーヒーは、朝の眠気覚ましに、休憩時間に飲むなど、多くの人に愛されていることに違いありません。
しかし、環境問題によってコーヒーを作るための豆が絶滅する恐れが出ています。コーヒーに影響を与えている環境問題をご紹介します。
■コーヒーの名産地は?南米やアフリカが有名
私たちの生活に浸透しているコーヒーですが、その豆はどこで作られているものか、ご存じでしょうか。コーヒー豆の多くは「コーヒーベルト」と言われる場所で作られています。コーヒーベルトとは赤道付近の地域のことで、コーヒーの生産量上位の国は、コーヒーベルトの付近に集中しているのです。
そして、コーヒーベルトの中でも、栽培地として有名な国が、中米のコロンビアやジャマイカ、アフリカのエチオピア、タンザニアなどです。ジャマイカはブルーマウンテンが有名で、これはコーヒーを飲まない人でも聞いたことがあるでしょう。同じく有名なキリマンジャロコーヒーは、タンザニアで栽培されています。
ちなみにコーヒーの発祥国はエチオピアと言われ、最もメジャーであるアラビカ種の原産地でもあります。
■コーヒーの中でメジャーなアラビカ種が絶滅?
コーヒーの中でも、最もメジャーと言えるアラビカ種。実は、キリマンジャロやブルーマウンテンなどもアラビカ種の一種になります。
アラビカ種の特徴は、標高1,000~2,000メートルの高地で栽培され、高温や湿気に弱いところです。デリケートな種でありながら、豊かな香りと甘みがあることから、味わい深さがあり、広く人気を獲得しています。
そのため、世界で栽培されるコーヒーの役7割がアラビカ種であり、コーヒーを支えていると言えるのです。しかし、アラビカ種は今後60~70年の間に滅びる恐れがある、と考えられています。アラビカ種に何が起こっているのでしょうか。
■温暖化現象によりコーヒー絶滅で飲めなくなる
アラビカ種が絶滅するかもしれない、と言われる原因は、地球温暖化が関係しています。コーヒー豆は繊細です。そのため、地球温暖化による気温の上昇や降水量の減少は、コーヒーの栽培に影響が出てしまいます。
その1つが「コーヒーサビ病」と言われるものです。コーヒーサビ病は、コーヒーの葉に胞子が寄生し、光合成を妨げて枯れさせてしまう病気です。本来、コーヒーが栽培される標高の高い場所では、気温が高い場所で繁殖するこの菌は見られません。それが地球温暖化によって、高い山の上でこの菌は発生するようになってしまったのです。
コーヒーが絶滅した場合、ただ飲めなくなる、というだけの問題ではありません。なぜなら、中米やアフリカのコーヒー生産地は、コーヒー栽培によって生計を立てている人も少なくないからです。地球温暖化が悪化すれば、多くのものが絶滅し、仕事を失ってしまう人は、さらに増えてしまうかもしれません。
■コーヒーが絶滅しないためには?
地球温暖化現象は、コーヒーだけでなく多くの食を奪う恐れがある、と考えられています。コーヒーを始めとする美味しい食事を失わないためには、環境負荷を抑えるよう、私たちの生活を見直す必要があります。
リサイクル・リユース、SDGsなどを意識することからでも、ぜひ始めてみましょう。その中で得た意識や、新しいアイディアが生まれたら「えことぴ」でシェアしてみてください。
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