地球で発生する自然現象は、人間にとって凄まじい脅威となることがあります。アメリカの世界遺産「イエローストーン」も、大災害を起こすかもしれない、と懸念されています。

 

それはイエローストーンの噴火による災害です。なぜ、イエローストーンの噴火が恐れられているのでしょうか。

 

世界遺産「イエローストーン」が噴火する?

アメリカの世界遺産「イエローストーン」は、北アメリカ最大の火山地帯です。イエローストーン国立公園は、いくつかの珍しい自然現象を目にできますが、その多くはこの火山が関係しているものです。

 

そして、イエローストーンが噴火した場合、大災害が起こると恐れられています。イエローストーンの火山が活動した記録は、2004~2006年にかけて部分的に地盤が上昇、2017年に地震が起こったことなどが挙げられますが、噴火には至っていません。

 

しかし、2018年7月にイエローストーン国立公園で30メートルに及ぶ巨大な裂け目が出現し、これはイエローストーン大噴火の兆しではないか、と騒動になりましたが、一部のジャーナリストによる推測でしかないことが判明しています。

 

ただ、イエローストーンはいつ噴火してもおかしくない、と言われています。イエローストーンは60~70万年の周期で噴火を起こし、調査によると最後の噴火は64万年前。この周期だけで考えると、イエローストーンが噴火する恐れがあるのです。

 

イエローストーンが大噴火したら人類滅亡?

なぜ、イエローストーンの噴火はこれだけ恐れられているのでしょうか。それは、イエローストーンが大噴火したら、人類が滅亡する恐れもあるからです。

 

イエローストーンが噴火してしまったら、有毒なガスを大量に空気中に撒き散らし、アメリカの3分の2が居住不可能な状態になります。遠く離れている場所であれば、さすがに影響はないだろう…と思うかもしれませんが、そうではありません。1815年、インドネシアにある山で大噴火が起こったときは、噴き上げた灰や硫黄が日光を遮断し、地球全体の気温が低下したことから、農作物にも被害が起こりました。

 

イエローストーンが噴火したら、これと同じ状態になり、世界的な氷河期になると恐れられているのです。さらに、噴火の影響で酸性雨が降り注ぐ恐れもあり、農作物に影響を与えます。イエローストーンの噴火により、人類は食料難に直面し、絶滅の恐れもあるのです。

 

イエローストーンはどんな場所?観光の見所

イエローストーン国立公園は、アメリカのアイダホ州、モンタナ州、ワイオミング州に位置する観光地ですが、どのような場所なのでしょうか。イエローストーンの見所と言える自然をご紹介します。

 

・野生動物

イエローストーンは草原地帯が広がり、さまざまな動物が生息しています。グリズリーやオオカミ、アメリカバイソンなど、日本では見られないような動物ばかりです。北米で最も多くの野生生物を観測できる場所であり、手付かずの巨大温帯生態系が作られています。

 

・七色に輝く温泉

イエローストーン国立公園には七色に輝く幻想的な温泉があります。とても自然現象とは思えないこの温泉ですが、実はその中で繁殖しているバクテリアが原因です。温泉の湿度により、バクテリアの色が変化することから、不思議な色彩となっています。ちなみに、この温泉に人間は入れません。

 

・オールド・フェイスフル・ガイザー

オールド・フェイスフル・ガイザーは世界で最も有名な間欠泉です。1時間から1時間半の間隔で、3万リットルの水を50メートルの高さまで熱水が吹きあがります。間近で見れば大迫力であることは間違いありません。

 

また、フェイスフルは「忠実」を意味しますが、以前は45分おきに忠実に熱水が吹きあがったことから、この名前が付いたと言われています。

 

イエローストーン噴火のような大災害の恐れ

イエローストーンは美しい自然を観察できる観光地ではありますが、いつか大災害が起こってしまうかもしれません。このような大災害は、イエローストーンに限った話ではなく、日本でも起こるかもしれないことです。

 

そのため、私たちはいつ起こるかわからない大災害に備える必要があります。もし災害時に役立つような備えや知識があれば、ぜひ「えことぴ」で共有してみてください。